芒種(ぼうしゅ)
新暦で、6月5日から20日頃を「芒種(ぼうしゅ)」と呼びます。
「芒」は「のぎ」と読んで「禾」偏と同じ意味があり、「稲の穂先にある針のような突起のこと」です。
「芒種」とは、米や麦などの穂先のある穀物をまく時期のことで、日本では主に「お米」を指します。
お近くの田んぼを覗いてみると、水田に苗代で育った小さな稲が整列している光景をみることができるでしょう。
この時期はもう一つ大きな出来事があります。
それは「梅雨入り」です。
暑さが日一日と増して行き、湿度も高くなるので、熱中症に気をつけることが重要です。
また、食中毒が急増する時期でもあり、しっかり加熱して調理することや食材の保存に気を配る必要があります。
「梅雨入り」は「栗花落(ついり)」とも言うようで、しとしとと降る雨の中、栗の花が咲いては散っていくことからこのような字をあてたそうです。
また、「入梅」とも言いますが、歴の上では太陽の黄経が80度に達する日のことで、6月11日前後にあたります。
2024年の梅雨入りは、偏西風の蛇行の影響で、少し遅れ気味です。
昼間は30度を超える日があっても、夜間は涼しい日が続きました。
いよいよ来週は、末候「梅子黄なり(うめのみきなり)」を迎えます。
この頃は、梅の実が熟して色づきます。
生では食べない方が良い梅ですが、完熟して、木から実が落ちるほどになった頃なら、果肉はとろりと柔らかく、李(すもも)のような甘味があって、そのままでも食べることができます。
芒種に入った頃から、湿気の影響を受けて体調を崩す人を見かけるようになりました。
梅雨入りはまだですが、人の身体には影響が出ています。
自然と人は密接な関係にあることを患者さんの身体が教えてくれます。
東洋医学では、湿気のことを「湿邪」と呼んでいます。
湿邪が身体に侵入して影響すると、耳が塞がったり、めまいがしたり、頭痛や頭重感、下痢や食欲不振、逆流性胃炎、喘息、関節痛、神経痛、リウマチ、帯状疱疹などを発症、または悪化することがあります。
毎年、この時期に体調を崩す方は、体質改善の治療をおすすめしています。
体質改善には時間が必要ですが、体調を調えることで、これらの不快な症状が緩和されます。
根気良く治療を継続されている方は、湿邪の影響を受けなくなることや、受けても影響が小さくなるので、和鍼治療院の鍼灸治療をぜひ、お試し下さい。
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