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小島 秀輝

啓蟄(けいちつ) 二十四節季


啓蟄(けいちつ) … 陽気に誘われ、土の中の虫が動き出す季節


3月5日から19日まで


旧暦の3月3日は、新暦の3月下旬となり、ちょうど桃の花が咲く頃と重なります。

「桃始めて笑う」が、啓蟄の次候(10〜14日)です。

「桃の節句」は、かつては「上巳の節句」と呼ばれ、川に穢れを流す行事でした。

やがてそれが女子の健康を祈る「ひな祭り」へと変わりました。



一方、易経の「十二消息卦」によりますと、春は「大壮(だいそう)」となります。

大壮の卦辞は、「大壮は貞(ただ)しきに利ろし」

上卦は「震(しん)」であり、「雷」を意味します。

下卦は「乾(けん)」であり、「天」を意味します。

大壮とは、雷が天上で壮大な雷鳴を発する姿を想像させます。


乾は剛健な純陽、震は主動を意味するので、「剛健にして行動が伴い、雄壮である」ことが大壮の意味することです。


七十二候と十二消息卦は、一見すると異なることを表現しているように思います。

ところが、二つを比べて眺めてみると、とても大切なことに気づきます。


啓蟄は、大壮の下卦が乾であることから「陽」がとても強大となる時期です。

この陽の気は、虫だけでなく、桃の開花など自然界に多大な影響力があります。

このような春の気を東洋医学は「木気」と呼び、人にも影響を及ぼします。

木気は肝臓と関係し、体の気の動きがのびやかに、順調である働きを担っています。

この働きを「疏泄(そせつ)」と呼んでいます。

春先に、「花粉症」や「喘息」、「皮膚炎」が発症したり、悪化したりすることがあります。

これらは、陽の気が人体の中で猛威をふるうため、疏泄機能がうまく働かなくなることに関係しています。


「雄壮である」ためには「貞正を堅持する」ことが大切で、強大であるだけでは問題があります。

「公明正大」が天の法則であり、「正大な精神」を堅持することが天地の真情を発見する道ということです。

易経の内容は、医学においては「養生」につながります。


壮大になっても自分の力を見極め、妄動を起こさないように勤めなければなりません。

感情の赴くまま横暴に振舞わないことをこころがけることが重要です。

かつて、上巳の節句として、川に穢れを流したことととても関係が深いように感じました。


花粉症は、飛来する花粉やPM2.5、黄砂などが原因と言われます。

東洋医学では、これら外的要因だけが花粉症の原因とは考えません。

春までの養生不足により、内部要因の問題が表面に現れることが症状であると考えます。

内部要因とは、さまざまな感情のことを意味しています。

ふだんからイライラとしていると、肝の気が妄動し、のぼせやすくなります。

「大壮」であるということは、必ずしも良いことにはならないことを教えてくれます。


春先に悪化したり、発症したりする症状は、心と体を貞正に導くことが大切です。

それは、身体の穢れを川に流すが如きことです。


和鍼治療院では、春先の不調を整えます。

体質と体調を正常へと導くことが、天の法則に当てはまることになります。

すでに、花粉症、腰痛、膝関節、飛蚊症、めまいなどの方が来院し、これらのことと関係しています。


体調不良でお悩みの方、興味を持っていただいた方は、是非、和鍼治療院にご連絡下さい。

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