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Iさん 40代 男性
IさんのMRI画像
ヘルニア発症直後
繊維輪から髄核が飛び出していることがわかります。
飛び出た髄核が脊髄神経根を圧迫し、さまざまな症状を引き起こしていることがうかがえます。
(椎間板ヘルニアの病態を参考に、見比べてください)
・右くるぶしの激痛、痺れ
・右臀部付け根(ハムストリングス)の引きつりと痺れ
・両方の臀部(おしり)筋肉の緊張
・右股関節痛
・仰臥位、側臥位、腹臥位で就寝できない
・歩行障害(両方松葉杖使用 通常歩行は不可能)
治療を始めて3か月後
発症直後のMRIと比べると、飛び出した髄核の範囲が減少し、脊髄神経根との間に隙間が生じています。
自然治癒力により、髄核に変化が生じた可能性を感じます。
手術をしなくても、治癒することが可能です。
・どの姿勢でも寝ることができる
・松葉杖を使用せずに歩行が可能
・右くるぶしの痛みと痺れが減退
・右臀部付け根の緊張が減少
・常にあった右股関節痛は消失
・会社に復帰し、通常勤務が徐々に出来るようになる
Iさんの治療経過
既往歴として、8年前に左腕の痺れが発症しており、頚椎ヘルニアの可能性があり。
週一回ペースの治療を続けて、左腕の痺れはきれいに消失、完全に治癒する。
その後、腕の痺れは再発することはなく、治療も一時終了する。
6年後、腰痛を起こして再診と治療を受ける。
腰痛は改善したが、長時間座ると、足がムズムズする感じが発症し、いろんなタイプのイスを試してみるも改善しなかった。
出張で、長時間の電車で移動する機会が多くなり、その後、足の違和感と腰痛が頻繁に発症するようになる。
治療にて、その都度改善するも、仕事中に再発を繰り返すことが多くなる。
自宅でのストレッチを併用し、自主的に筋肉をほぐすことを欠かさなかったが、連休で治療を受けれなかった際に、無理に筋肉を伸ばしすぎて、かえって腰部に激痛が走る。
その後、痛みでまったく動くことが出来なくなり、そのまま救急車で緊急入院する。
MRIの結果、椎間板ヘルニアと診断、入院中、鎮痛剤で経過を診ることになる。
どの姿勢でも、痛みのために横になることができず、24時間座ったままの姿勢で過ごす。
入院中に、治療院に電話があり、腰部椎間板ヘルニアの治療を開始。
通常、一般的には鍼灸にて椎間板ヘルニアには効果がないとされてるが、24時間、座る姿勢で過ごすしかないIさんを、なんとか横になれるようにすることを目的に治療を行う。
座ったままで治療する日が4週間続く。
月曜から金曜日まで、週三回のペースで治療して4週間後、ようやく横向きに寝ることができるようになる。ただし、午後11時くらいに横になって寝ても、朝の4時までは痛みと痺れのため、睡眠をとることができず、その後2時間の睡眠状態が続く。
6週目、横向きになっても足の痛みや痺れをあまり感じなくなり、就寝後、スムーズに眠れる。
10週目、仰臥位で寝ることが出来るようになる。
12週目、臀部の筋肉の緊張が緩むようになり、背筋を伸ばせるようになる。それによって歩行状態が改善し、徐々に足を前に出しやすくなる。
16週目、うつぶせになると、腰部の骨格に変化を確認できる。今までは、腰椎の部分が盛り上がり、左右に大きくゆがんでいた脊柱起立筋でしたが、骨格にアーチを確認できるまで改善する。その結果、少し後方に伸展運動が可能となり、前後の動きがしやすくなる。
右くるぶしの痺れがかなり改善し、僅かに感じる程度にまで減少する。
20週目、通常歩行が可能になり、仕事も通常通りできるようになる。
長距離を歩行した際、右の太腿裏側が突っ張る。そして股関節にも痛みを感じる。
正座の際、かかとに体重を乗せにくかったが、徐々に体重をのせれるようになる。
その後、週一回ペースの治療を一年間継続。
左の太腿裏の緊張は僅かに残るが、普段の生活では気になることがなく、歩行にもほとんど影響を感じなくなる。
右くるぶしの痛みは痺れは、完全に消失し、まったく感じない。
最後に確認したMRIの写真には、縦の断面図しかなく、横の断面図がないので、椎間板の状態を確認することはなかったが、医者の診断では、問題が無いところまで改善しているとのこと。
治療を中断し、経過を診ているが、悪化の報告はありません。
資料 からだの地図帳 参照
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